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南アルプス開拓の父「竹澤長衛物語」 松尾修著 山と渓谷社

只今好評発売中!  

はちみつとは全く関係ないのですが、ミタミタ店長が所属する山岳会会員の松尾修さんが、この度南アルプス開拓の父、竹澤長衛に関する伝記小説「竹澤長衛物語」(松尾修著)が山と渓谷社から出版されることになりましたので、以下にご紹介します。(2012年11月26日発刊後増刷決定!只今好評発売中です。)

● あらすじ 

主人公の「竹沢長衛」は、南アルプス北沢峠に山小屋「長衛小屋」を開設し、独力で幾本もの新規登山道を開拓し、南アルプス北部地域の山岳観光の開発に尽力するとともに、遭難者の救助をはじめ登山者の安全確保に心血を注いだ「南アルプス開拓の父」と呼ばれた実在の人物である。

小説では、竹沢長衛の69年の生涯を縦糸に明治・大正・昭和の各時代の登山界の情勢と様々な岳人達との関わりを横軸に物語を展開させた。

また、長衛は「熊長」とも呼ばれた熊猟の名人でもあり、熊やカモシカなど、長衛の実体験に基づく戦前に南アルプスで行われていた獣猟についても紹介した。

竹沢長衛は、明治22年に長野県上伊那郡美和村に誕生し、尋常小学校を卒業後、山仕事や狩猟の手伝いをしつつ、登山の一般大衆化に伴って歩荷(ボッカ)や山案内を行う。次第に山案内の仕事が専業化していく中で、大正14年に長野県知事一行の南アルプス縦走の山案内人を勤めるが、このときのエピソードが長衛の山案内人としての名声を高めることとなる。

さらに、当時、日本の登山界では国内の岩壁登攀の開拓競争が始まっており、長衛も京都大学の学生登山家達と北岳バットレスの初登攀に挑み成功へと導く。

一般登山者が増加するにつれ、遭難者も増加した。長衛は、東(甲斐)駒ヶ岳、仙丈ヶ岳、白根三山の登山基地となる北沢峠に山小屋を開設し、登山者の便宜を図るとともに、登山者へ安全登山を喚起し、自然保護の理念を伝えた。時の登山界で活躍する多くの登山家が長衛の小屋を訪れ、親交を深めていった。

最も親交の深かった京都大学OBに請われ、昭和7年に樺太東北山脈の調査登山に同行する。登山隊の裏方として未開の山脈の登山活動を支えた。

時代は、太平洋戦争へと突入し、登山者の足が山から離れていく中、長衛はほとんど独力で新たな登山道の開拓に着手する。「女でも登れる仙丈ヶ岳にする」を目標に、執念とも云える気力で安全で魅力のある登山道を5本も開拓した。

晩年、身体を壊した長衛は山へは登ることができなくなったが、「南アルプスの素晴らしさを多くの人に知ってもらいたい」と願って、山を開き、そして山と登山者を守り続けた永年の功績が認められ幾多の表彰を受ける。

昭和33年、脳溢血を再発し、69年の生涯を閉じる。遺骸は遺言の「仙丈ヶ岳に向けて埋めろ」に従って、生前の登山姿の服装・装備で仙丈ケ岳に向けて埋葬された。

● 著者紹介 

松尾 修

1960年福岡県北九州市生まれ。名城大学土木工学科卒業。
国土交通省中部地方整備局により伊那市役所に出向し、現建設部長。
登山歴は30年を越え、千種アルパインクラブ(名古屋市)、伊那山仲間(伊那市)の両山岳会に所属し、年間を通じてロッククライミング、積雪期バリエーション登攀で活動している。また阿刀田高選「すこぶる奇妙にこわい話」(光文社)に短編収録されるなど小説執筆も趣味としている。


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